アフガニスタン 19792008/08/31

カンダハル 1979
1979年初冬のアフガニスタン南の古都カンダハルのバザールメインストリートの写真です。
この年に入ってから本格的に始まったソビエト軍(当時はロシアではなく、USSR) の南下軍事進行は、翌年80年始めに全土を掌握してしまいます。僕の行った時はこの南の地域まではまだソビエトの軍事的占領下になく、一見すると平和なシルクロードの都という感じでした。
この写真からも、平和で静かな早朝の町並みが続いているように見えます。これから日が高くなるまでの間、バザールは人でごった返します。それでも町の出入り口やバスの先頭には、戦車や装甲車が配備されていましたし、買い物の人に交じってAK47やRPGを手にした人の姿も目につきました。

しかし、建築の設計を志していた日本からの若い旅人には、この埃っぽい、泥と日干しレンガの町並みでさえとてもエキゾチックに感じられ、砂漠のアルカディアのように思えたものでした。このアフガニスタンという国の持つ悠久の歴史と、二千年以上に渡るシルクロードの東西交流でもたらされた芸術、人々の姿が埃っぽい空気をアルカディアに感じさせたのでしょう。

この後、ソビエト傀儡政権、ムジャヒディン、ジハード(聖戦)、タリバーン、オサマ・ビン・ラディンと泥沼の内戦・戦乱へと切れ目なく続いていくことになります。

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