三渓園内の落ち葉掻き・旧東慶寺仏殿前 … ボランティア・WanderVogel2013/12/21

旧東慶寺仏殿前清掃
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21日は三渓園の園内の落ち葉掻きをしてきました。
旧矢箆原家住宅隣にある旧東慶寺仏殿の前庭には、モミジの落ち葉がいっぱい降り積もっています。

まだ緑を残した下草との美しいコントラストを見せていてそれはそれで風情があるのですが、今日はさっぱりときれいに撤去してしまいます。
落ち葉といっても集めると思いの外に量があって、軽トラックで何回もピストン輸送して園内の山に捨てに行かなければなりません。

清掃が終わった仏殿前の光景は、真っ赤な落ち葉で敷き詰められた風情に負けないくらい、なかなか清楚でよろしい!

旧矢箆原家住宅の正月飾り・花餅飾り … ボランティア・WanderVogel2013/12/22

矢箆原家の花餅
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先日、旧矢箆原家住宅内で行なったWS(ワークショップ)で正月飾りの「花餅飾り」を作りました。

平日に行なったWSだったので、私は参加出来ませんでしたが、いつもの年よりも大きく作ったようで、囲炉裏端に飾られている姿もなかなか立派です。
杉の丸太に差した細い枝に付けられたたくさんの小さな餅が花びらのようにきれいに咲いています。

正月に餅を枝先に差して飾るという風習は、旧矢箆原家のあった「荘川村」の、と言うよりは飛騨・高山で昔から続いている風習で、「花餅」(はなもち)の名で定着しているものだそうです。小正月が終わる頃にもぎとり焼いて食べる習わしだそうで、ここでも3月1日、2日には枝ごと切断して来園した希望者に配ります。

この風習のはじまりは定かではなく、養蚕農家が繭玉を木の枝に付け正月飾りにしたことからとか、 鏡餅を八百万(やおよろず)の神・万物に供えるかわりに、小さな餅を枝にたくさん付けたのだとか云われています。

花餅を付ける木の株は「花餅株」と呼ばれ、ネジキ(本州・四国・九州に分布するツツジ科の落葉低木でアセビに近い種類。幹がねじれているのでこの名がついた)、ヤマモミジ、エゴノキ、エノキ、カエデ、ヤナギ、サルスベリ、クリなどの木の枝が使われます。
飛騨・高山地方では、使用する枝は春のうちから準備しておくようで、目をつけた木の株は春先に約10cmの幹を中ほどで切っておくと、年末には小さな枝が伸びて適当な太さ、大きさになるのだそうです。
三渓園の場合は、園内に生えている適当な太さの枝を探してきたり、ボランティアさんの家から持ってきたりして準備していたようです。

山上の農園(12月)・代わり映えのしない冬の収穫 … 畑仕事・WanderVogel2013/12/23

冬の収穫
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12月は何だか忙しくて慌ただしく日が過ぎていき、けっきょく2週間ぶりの畑仕事になってしまった…。
この時期、畑仕事はそれほどやることも無く、ロゼット状に生えてきた雑草(ホトケノザ、スベリヒユ、コハコベ、スズメノカタビラなど)を2時間ほどかけて丁寧に除草し、あとはとりあえず今日の収穫です

冬の間は雑草や日照りなど生育にダメージを与えるような心配事が少ないので、時間が空いてしまっても何とか大丈夫でした。
ただその間に野菜のほうは順調にすくすくと育っていて、写真のようにダイコンやカブが巨大になり過ぎて、八百屋で売っている野菜の大きさの2倍以上になっていました。
ワケギなども可愛らしくないくらいに大きく育ってしまっています。

今日の収穫は長さ45cm以上に育ってしまったダイコン2本と、大きなカブ 3個、ワケギとネギと地主の木から もいできたハッサク数個、おまけに近くに生えていた水仙の花を少し摘んできました。

相変わらず野うさぎが出没していて、キャベツは全滅に近い状態、ニンジンの葉は無惨に齧り尽くされていました。

ケヤキに半寄生するヤドリギ … 自然観察・WanderVogel2013/12/25

ヤドリギ
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午前中にバタバタと仕事を終わらせて午後から少し時間を作って、お墓参り(清掃)に行ってきました。

お墓はみなとみらいを遠望することが出来る円海山という山の上にあって、周りには落葉樹を中心に大きな木々が多く生えています。この時期 木々はみな葉を落としていて、枝先のあちこちに大きなボールのように育ったヤドリギがひときわ目を惹きます。

日本のヤドリギはセイヨウ ヤドリギの亜種とされていて、その宿主はエノキ・クリ・アカシデ・ヤナギ・サクラ・ブナ・ミズナラ・クワなど、けっこう何でもありの幅広い樹種に寄生して育ちます。

この時期のヤドリギは淡い緑色の葉と淡黄色の果実を付けています。
果実は冬に鳥に食べられて遠くに運ばれますが、ヤドリギの果実の内部には粘りがあって種子はそれに包まれているため、鳥の腸を容易く通り抜け、長い粘液質の糸を引いて樹上に落ちてきます。
種はその粘り気のある粘液で樹皮上に張り付くと、そこで発芽して樹皮に向けて根を下ろして、寄生がはじまります。


西洋ではヤドリギはクリスマスの飾りとして、とても重要な働き!をするのだそうです。
オーナメントの材料は、ヨーロッパではオウシュウ ヤドリギが、北アメリカではOak Mistletoe(オーク ミッスルトゥ)という種のヤドリギが多く用いられます。
起源は北欧神話のようですが、クリスマスの風習の1つとして、ヤドリギ(ミッスルトゥ)の飾りの下で出会った2人はキスをしなければいけない、という言い伝えがあるそうです。
そんな風習から、クリスマスオーナメントの中にはヤドリギを模したキッシングボール(Kissing Ball)というものがあります。

写真中央には、きれいな球体をしたヤドリギが見えますが、まあそういったロマンティックなクリスマスの風習のお話しも、お墓でするにはあまり似合わないかね。

非常用の山用品:First Aid Kitの点検 … 山登り・WanderVogel2013/12/28

First Aid Kit
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1年間の整理ということで、非常用の山用品もついでにチェックしておきます。

山登りでも渓流釣りでもいつも持ち歩いている「First Aid Kit」の中身を点検して、期限切れの医薬品や賞味期限切れの非常食、非常用ライトのバッテリーチェックなどしておきます。

山で何かあったときのために、、最低限の医薬品や包帯/消毒薬、小さなナイフとハサミ、予備のコンパス、細引き/テープ/シュリンゲ、呼び笛、ライト、レスキューシートと非常食、針や糸などをコンパクトにまとめて持ち歩きます。

やはり非常食は賞味期限切れでしたのであとで買い足します。非常食を使わずに取り替えるのはもったいない気もするが、逆に言えば 1年間山でも渓流でも非常事態が発生しなかった、ということの証でもあるわけで、縁起の良い話しなのです。
うっかり忘れてしまう保険証の写しや山岳保険証書なども新しいコピーを取って替えておきます。

アイゼンやピッケルを点検して、オプティマス・スベア123Rも磨いてきれいにしておこう。

山上の農園(12月)・代わり映えのしない冬の収穫2 … 畑仕事・WanderVogel2013/12/29

20131229ダイコンの収穫
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今年最後の畑仕事です。
先日(12/23)行った時には1本も被害が無かったのですが、今日行ってみるとカブやダイコンの何本かが齧られて、見るも無惨な姿になっていました。

多すぎて全部は持って帰れませんが、これ以上被害に遭わないように大きいものから順に抜いて20本くらい持って帰ります。ダイコンだけで車の後ろのトランクはいっぱいです。
カブと下仁田ネギは使う分だけ少し収穫して車に積みます。今日からしばらくはまた鍋料理が続くなぁ。

来年まで残していくカブとダイコンには上までしっかりと土をかけて齧られないようにしておきます。
始めはアライグマかハクビシンかウサギのしわざなのかと思ったのですが、聞いてみるとカラスが集団できて一気に齧っていくようです。

相変わらず野うさぎは姿を見せていますが、うさぎはニンジンやキャベツの葉を齧っていくだけでダイコンやカブは食べないのだそうです。ニンジンも最初の葉は齧り付くされていますが、下から小さい葉が出てきています。

暖かくなればその新しい葉が大きく伸びてくるというので、これ以上食べられたいようにちゃんとネットを掛けて帰ります。

西丹沢・大叉沢支流法行沢から大栂へ … 山登り・WanderVogel2013/12/31

椿丸から大栂・菰釣山
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快晴の青空のもと、ひとり 西丹沢にある大叉沢支流法行沢を遡って椿丸(ツバキマル)・織戸峠・大栂(オオツガ)と尾根上を歩いて来ました。
さすがに大晦日です、人に出会うことはありません。
シカはたくさん見かけましたが、すでの猟期に入っていることを知っているのか一定の距離に近づくと一目散に走り去って行きます。

林道途中から小尾根に取付き直登していきます。
開けた尾根上に、早春の準備が整ったつぼみを持ったミツマタの群生を見つけました。
この時期はカヤもササ(スズタケ)もすっかり枯れていてたいした藪漕ぎも無く、スムーズに尾根上を歩いて行けます。

尾根上の雪はたいしたことありませんでしたが、雪の上に残るシカやタヌキなどの足跡/踏み跡には要注意です。
登山道では無く、動物がつけたケモノ道ですから、木々を観察したり写真を撮ったりと気を抜いて歩いていると、知らず知らずのうちに少しずつルートから外れていき、気付いた時には支尾根を歩いている、なんてことになりかねません。

大栂は菰釣山(コモツルシヤマ)に突き上げる手前の1204mの低い小ピークですが、ブナとモミに囲まれた気持ちの良い場所です。さすがに人の気配はまるでなくて、大栂の雪面は静寂に包まれていました。

そこでお湯を沸かしてのんびり昼食を取ったのち、ルートを大栂東側の小尾根にとってイデン沢方向に下山します。ここでもシカの足跡に惑わされないように、地図とコンパスを見ながら注意深く尾根上のルートを下っていきます。
ここも基本的には正式な登山道ではありませんから、どう下っていっても正解とも言えるのですが、とりあえずは決めた東尾根上に乗って下っていきます。
植生はブナとモミ、カシ類と植林されたスギ・ヒノキで、木々は冬枯れていますのでわりと見通しのある山中なのですが、途中けっこう迷う小尾根もあってそのたびにコンパスで進路を確認しながら下っていきます。

下りきって林道と交差し、そのまま今朝登って来た法行沢方面に富士見峠南尾根を下ることも考えたのですが、夕方になって日が落ちてくるとルートロストの危険性も考えられますし、冷え込みも感じてきたのでこのまま林道をイデン沢方面に下ることにしました。
とは言え、疲れ切ったこの身体には、この林道(歩き通しで2時間半!)がまた長かった。(さすがに歩くペースが落ちたなぁ)

これが本当の今年最後の山行でした。 正月は筋肉痛だな。

コースタイム:(山行時間=約9時間、写真を撮り冬芽観察しながらゆっくりとしたペースの山行でした)
浅瀬(7:40)~法行橋(8:30)~(法行沢林道)〜中法行橋(9:15)~(林道が折り返した所から)小尾根取付(9:45)~(小尾根を登る)~椿丸への主尾根上(10:15)~椿丸(10:30)~織戸峠(10:55)~大栂(12:10) 昼食(~12:45) ~(大栂東尾根を下る:途中のルート間違いやすい)~笹薮を抜けて見晴しの良い場所1,024m付近(13:30)~シカ網(13:40)~林道まで下りる(13:50)~(林道を下る:途中いくつかのイデン沢支流を渡る)〜シキリ沢の橋(14:45)~白水沢橋(15:00)~富士見橋・地蔵平(15:15)~(大叉沢林道)〜ちどり橋(15:35)~法行橋(15:50)~浅瀬駐車場(16:30)

地図=1/25,000:御正体山、中川、西丹沢頂稜河川土地名称図

西丹沢・大栂で見つけたモミの球果 … 自然観察・WanderVogel2013/12/31

西丹沢で見つけたモミの球果
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西丹沢の大栂で見つけたモミの球果。

大栂という名の付いたピークなので、大きなツガ(栂)がいっぱい生えているのかと思っていたが、目につくのはモミの木でした。
雪面に落ちていたのもモミの球果でした。

針葉樹の中でもヒノキやスギ、マキなどは見分けがつき易いですが、マツの仲間であるツガやモミ、トウヒなどは遠目では注意して見ないとなかなか見分けがつきません。

トウヒの仲間は、エゾマツなど、少し寒いところに多い植物ですが、モミ・ツガは暖温帯林を形成していますので丹沢などにも普通に分布しています。
また、ドイツトウヒなどはクリスマスツリーの木としてたくさん輸入されたこともあって、今では逆に街の公園などで見られる身近な木になっていたりします。

ツガ、モミ、トウヒを見分けるには葉の形状と付き方を見れば割と良く違いが解りますが、写真のような球果を比べるとさらによく解ります。
大きさで一番大きいのはトウヒ(ドイツトウヒ)で、いかにも日本離れした長くて大きな松ぼっくりという感じです。

ツガの球果は枝の先端に垂れ下がるような感じでつきます。大きさ的には一番小さいサイズと言えます。トウヒのように松ぼっくりのような形状になり、モミのように鱗片がバラバラになることはありません。

モミの球果は木の頂き近くに直立して出来ます。そして、種子が熟すと球果の鱗片はバラバラと剥がれ落ちていきます。
写真の左のものはすでに手で触るだけで先端部分からパラパラと剥がれていきます。右のものは下の方から剥がれていっていて、ちょうど先端部分だけが残っているという感じです。
ちなみに、シラビソやオオシラビソもモミの仲間になります。

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