イロハモミジの葉を食べるヒロヘリアオイラガの終齢幼虫 … 自然観察・WanderVogel2015/09/30

ヒロヘリアオイラガの終齢幼虫
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今日は朝方に少し時間があったので、庭に植えてあるイロハモミジの枝の整理をしました。

最近なんだか葉っぱがスカスカに食べられてしまっているので、何が原因なんだろうと思いながら伸びきった小枝を剪定していると、手に激痛が走りました。

ウッと思って刺された手の先に目をやると、モミジの葉裏に隠れるように長さ2cmほどのイガイガした毛虫がいました。
こいつかぁ!
意外に大きくて、見るからに悪そうな体つきをしています。全身に栗のイガのようなかたまりがたくさん付いています。

写真を撮って調べてみると、イラガ科のヒロヘリアオイラガという蛾の終齢幼虫のようです。
アオイラガの仲間ということですが、頭(写真右側)に付いたオレンジ色の毛玉のようなものがヒロヘリアオイラガの特徴だと書いてありました。

トゲの先端から「毒」を出しているのだそうです。
ですから、単にトゲが刺さって痛いのではなく、毒を注入されるから痛むのだと書かれています。
やっかいな毛虫です。
となりに植えてあるツバキに集るチャドクガの幼虫のように、さっさと駆除しないと危なくてしょうがない。

ヒロヘリアオイラガは検疫有害動物に指定されている上に、国立環境研究所の「日本の侵略的外来種ワースト100」にも指定されている「指名手配犯」なんですね。
まだいるかもしれないので、見つけ次第 駆除します。

この幼虫はこの後、繭になって越冬するわけだが、繭は食樹の樹幹に作ると書いてある。他のイラガと異なり、ヒロヘリアオイラガに限っては繭にも毒があるという。
葉から姿を消してしまっても、繭にも十分に気をつけないといけないな。

成虫(蛾)になると無毒になるというが、成虫は口吻が退化しているために、成体になると何も食べない(食べられない?)のだそうだ。
そう聞くとちょっとかわいそうな気になるなぁ。

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