野島公園の頂上付近で見られたヤセウツボ … 自然観察・WanderVogel2016/05/11

野島公園のヤセウツボ
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今朝は少し早く起きたので、近くの野島公園まで朝の散歩に行ってきました。

陽の当たる斜面いっぱいに蔓延るヤブジラミに混じって、ヤセウツボ(薄茶色の背の高い奇妙な植物:写真には2本写っているのがそれ)が何本も顔をのぞかせていました。
始めは1本、2本まばらに顔を出していただけなのですが、今日行って見るとあちこちでやたらと幅を利かせていました。

ヤセウツボ(ハマウツボ科)、変な名前です。姿形も全体の色も普通の植物らしくなくて、ちょっと気味の悪い植物です。

それもそのはず、ハマウツボ科は他の植物にとって、厄介で恐ろしい寄生植物なのです。
植物図鑑の解説では、寄生植物のなかでも「全寄生植物」と呼ばれるもので、自分が生きていくための栄養素のすべてを寄生した宿主から吸い取って生きていく植物だといいます。
ですから、自ら光合成をして栄養素を作り出す必要も無いので、身体には葉緑素がありません。
寄生する宿主は、マメ科(シロツメクサ、アカツメクサなど)、セリ科、キク科など広範囲に及び、寄生根を張って宿主から養分を奪い取って生きていくようです。

掘り返して根を調べたわけではないので正確なところは解りませんが、周りを見る限りではヤブジラミ(セリ科)に寄生していると思われます。


ヤセウツボのウツボ(靫:うつぼ)とは魚のウツボのことではなくて、矢を入れて肩や腰に掛ける細長い筒のような容器(矢筒)のことで、花の形がその靫(うつぼ)に似ているところから名付けられたのだそうです。

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