デンマーク・クロンボー城とハムレット 1979 … WanderVogel2012/04/04

クロンボー城 1979
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一人、心細さいっぱいでコペンハーゲンに着いたのが1979年(21歳)の初夏でした。

かなり色あせていて時代を感じさせる一枚の写真ですが、ヨーロッパに入って一番最初に行った場所です。
コペンハーゲンの北、スウェーデンと海峡で国境を接している海岸線に面して建つクロンボー城とそれを取り囲む城壁です。

この城は古城として(2000年に)ユネスコの世界文化遺産に登録されたとはいえ、建築学的にはヨーロッパ各地に点在している「郷土の城」の中のひとつ、という位置づけをされてしまう程度なのかもしれません。

この城を世界的に有名にしているのは、この城が戯曲「ハムレット」の舞台として伝わっているという一点にあります。
「To be or not to be, that is the question」で有名な「ハムレット」
(もっとも、シェイクスピア自身は一度もこの城を訪れたことは無いといいますが…)

「ハムレット」の中の重要なシーン、父王の亡霊が夜な夜な城の城壁に現れるその舞台として、この城の存在価値はグンと跳ね上がります。
ハムレット、オフィーリア、ガートルード、ホレイショー、そして父王の亡霊、様々な登場人物がこの城に集まり舞台は展開していきます。

この城の内部は創建当時のものではないにせよ、「その事件」が実際にここで起きたのかぁ、と何だか本当に起こったことのように思えてくるから不思議なものです。

これから半年以上におよぶ旅の最初に、どうしても見ておきたかった場所でした。

・・・不定期に つづく

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