モロッコ・サハラのオレンジ色 1985 … WanderVogel2012/07/01

サハラのオレンジ1985
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北アフリカに広がるサハラ砂漠、思い出の1枚の写真。

サハラ砂漠の砂は黄色い色をしています。
砂漠に夕日が落ちる直前、写真のように地表の全てが一面 鮮やかなオレンジ色に染まります。

この色は何年経っても忘れられません。

以前のBlog:http://hd2s-ngo.asablo.jp/blog/2012/03/28/
・・・不定期に つづく

鎌倉・化粧坂(けわいざか)の切通しを歩く:鎌倉七口 … WanderVogel2012/07/02

20120702鎌倉化粧坂
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化(仮)粧坂(けわい・けはい)坂の切通しも、前回行った朝比奈(朝夷奈・あさいな)切通しと同じように、国指定史跡にも選ばれている鎌倉七口の一つに数えられる切通しです。
こちらは鎌倉の北西から武蔵方面に抜ける「武蔵路」古道の出入口にあたります。

元弘3年(1333年)の新田義貞の鎌倉攻めでも使われた古戦場です。

今の源氏山公園から海蔵寺(かいぞうじ)・扇ガ谷(おうぎがやつ)方向に抜ける切通しで、今の姿も昔そのままなのでしょうか、切通しの道というよりは険しい勾配の曲がりくねった山道です。
鎌倉特有の岩を削った山道は、晴れていても湧き水が染み出してきていて足元がおぼつかないのに、雨の日だとツルツル滑って登れないのではないかと思うほどの悪路です。

鎌倉の町というのは朝比奈の方から尾根伝いに歩いてくると実感しますが、まさしく天然の要塞で険しい岩山が連なって都全体をぐるっと囲んでいて、切通しを通してしか行き来が出来ないことがよくわかります。

ですから、こんな悪路でも立派な交通の要衝として人々や物資の往来と都を守る防御の両方に機能していたのでしょう。

朝比奈(朝夷奈・あさいな)切通し:http://hd2s-ngo.asablo.jp/blog/2011/12/14/


鎌倉・銭洗弁財天と佐助稲荷神社 結界・アプローチの妙 … WanderVogel2012/07/04

銭洗弁天の鳥居
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正式名は銭洗弁財天宇賀福神社といって、源頼朝の夢のお告げによって創建されたという長い歴史のある神社です。

何時の頃からか(北条時頼の頃とも言われていますが)、この霊水で銭を洗うとご利益があるということで、今でも人の絶えない鎌倉名所となっていて、ここでは皆こぞって線香を手向け、境内の洞窟奥にある奥宮に湧き出している霊水で、ザルに入れた銭を洗い清めるのです。

神社全体が岩山に囲まれていることもあって、ここに至るには岩壁に穿たれた隧道を通り抜け、その先に続く鳥居の列を潜って神社の脇に出るのが一般的ですが、本当の参道はこの隧道からではなく、下手にある佐助稲荷神社の方からたくさんの鳥居の列をくぐり抜けて本殿へと向かいます。

鮮やかな朱塗り(今は少し古びていますが)の鳥居がずっーと奥まで続く佐助稲荷神社も、連なる鳥居をいくつもいくつもくぐり抜けることで、その先にある異なる世界へと導かれていきます。
鶴岡八幡宮から朝比奈へ向かう途中にある「杉本寺」(鎌倉最古の寺)も同じように、結界としての長い苔むした石の階段を持っていて、一歩踏み出すごとに向こうの世界へと近づいていく感があります。
神社仏閣の鑑賞の妙には、こういったアプローチも大切で、単に「古建築を見る」ということだけではなく、結界の有り様と向こう側に行きつく間の道程が実は大切な意味を持っていることがわかります。

こういう仕掛けは現代社会にあっても、霊的で演出効果抜群です。
このようなアプローチの仕方・考え方は仏教世界独特のものなのでしょうか、ここ以外でも日本中の神社仏閣で時折目にしますが、まさしく結界を通り抜け神仏の居る内懐に入っていくという感覚を実体験させてくれます。
こちら側(現世)とあちら側(彼岸)、確かに 長い道程の向こう側へくぐり抜けた時の感覚はそれをハッキリと意識させます。

同様の仕掛けはチベットやネパール高地の村、ラダック地方の集落でも目にしたことがあります。
同じ観念、同じ思想が根底には流れているのでしょう。


2012越後妻有アートトリエンナーレ・大地の芸術祭ガイドブック … Art WanderVogel2012/07/05

2012大地の芸術祭ガイドブック
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今年もやってきました! という感じの、越後妻有アートトリエンナーレ「大地の芸術祭」
会期は2012年7月29日(日) ~ 9月17日(月)までの51日間、開催地は越後妻有(えちごつまり)地区(新潟県十日町市・津南町)です。

2000年に第1回目のトリエンナーレが開かれてから3年ごとの開催なので、今年で5回目ということになります。

美しい里山の中、760㎢という広大な会場に点在し、そこに住み暮らす住民(じいちゃん、ばあちゃんも!)を一緒に巻込んで繰り広げられるアートフェスティバルは、日本国内ではあまり類を見ない形態のダイナミックな芸術祭ではないでしょうか。

里山・棚田・集落といった日本の原風景を見せてくれる自然溢れる会場の魅力に惹かれ、また 展示される芸術作品のレベルの高さに圧倒され刺激を受け、1回目から毎回欠かさず見に行っています。

魚沼産のお米や地元産の山菜・野菜・魚・肉、そして忘れてはいけない日本酒も大きな魅力になっていますし、つなぎに海藻(ふのり)を使った「へぎ蕎麦」がまた絶品なので、ご飯を食べに行くだけでも価値がある土地です。

おまけに温泉がまた良い! 特に松之山温泉は泉質が抜きん出て素晴らしく、松代の温泉は泉質と眺望で立派なアートとしても通用します。

今からとても楽しみです。
美術手帳 7月号増刊「2012越後妻有アートトリエンナーレ ガイドブック」を買ってきたので、順調も万端です!


邸園(歴史的建築物)保全活用推進員 養成講座1 … 邸園/文化財保全・ヘリテージマネージャー2012/07/07

ヘリテージマネージャー講座
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神奈川県と建築士会主催の邸園(歴史的建築物)保全活用推進員(ヘリテージマネージャー)の養成講座が今日から始まりました。

この講座の目的は、民間等の邸園や歴史的建造物の保全活用の取り組みの支援を目指して、邸園等の保全活用への助言や創造的活用を核とした地域づくりを推進する専門家「邸園(歴史的建築物)保全活用推進員(ヘリテージマネージャー)」を養成するというもので、言ってみれば歴史的建造物保全の専門家(人数が全然少ないのだそうです)を増やしていこうというものです。

その中には、建築士が対象の専門的な保全設計監理コースと、一般の活用マネージメントコースの2つの区分けがあるのですが、必要とされる知識が半端な量ではないので講座を開けば解決するということでもなく、かなり密度の濃い講座内容と実地研修が必要になるので、1年間の養成講座で合計30人足らずしか募集出来ないのだそうです。
この講座、受講するだけでもかなりの倍率だったと士会担当者が話していました。
保全活用推進員(ヘリテージマネージャー)としてその後 活動したとしても、完全なボランティアなんですけどね。


県内にはそれほど有名ではないけれども建築的/歴史的に価値のある建築物や庭園などがまだたくさん残っていますし、その土地にあってこそ価値のある建物やどうしても後世に引き継いでいきたい古い建物なども多くあります。

それらは地域みんなで守っていくという姿勢・気概が無くなってしまえば、人知れず簡単に消え去ってしまうものです。

この専門性の高い養成講座の期間は来年2月までの長丁場ですが、仕事の都合を出来るだけつけて取り組んでいきたいと思っています。
これからの講義や地域活動など今後、定期的にBlogにUPしていければとも考えています。

以前のBlog:http://hd2s-ngo.asablo.jp/blog/2012/03/11/
・・・定期的に つづく


久しぶりに仕事用ではないコンパクトデジカメ … WanderVogel Camera2012/07/11

FUJIFILM X10
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久しぶりに現場仕事用ではない目的に使うカメラを買いました。

交換レンズを持ち歩くのはもう重くて気が進まないので、一眼やミラーレス一眼ではなく山歩きや町歩きで手軽に使えて、マニュアル操作の出来るコンパクトデジカメが欲しかったんです。
このカメラ、出たのはもう半年も前のことなんですが、全体的に小振りなサイズながらもしっかりとホールド出来るので構えた時の安心感はあります。

35mmフィルム時代に、同じようにコンパクトさに惹かれて買ったCONTAX TVSと同じようにレンズ部分を回転させると電源が入るのも気に入っています。

以前のBlog:http://hd2s-ngo.asablo.jp/blog/2008/06/29/


山と渓谷 8月号「日本の名急登100」 … WanderVogel2012/07/18

山と渓谷8月号
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山と渓谷 8月号の特集は久しぶりに面白かった。

日本の山の急登を登るという切り口で、様々な地域の登山道の「急さ」を比較しているのですが、ただ急なだけではダメで、「名」と付くからにはそこには「急」であり かつ「名」でなければならない「何か」がある、ということになります。

僕も急登は嫌いではありません。 むしろ「好き」な方です。

重い荷物を背負って、足だけでなく手も使わないと転げ落ちてしまいそうな急で痩せた斜面を這い上がるようによじ登って、登り着いた先に広がる光景を手に入れた時の感動は何ものにも換え難いものです。

一口に急登といっても、尾根沿いに高度を上げて行く眺望に恵まれた道もありますし、樹林帯の中をしゃにむに尾根に突き上げる急登もあります。また沢を遡行して最後の山頂稜線に至るガレ場を含んだ岩肌の急登もあります。

いずれにせよ、急登を登り詰めた時のその感動は、それを苦労して成し遂げた人だけのものです。

ちなみにこの本では、上越国境 谷川岳 西黒尾根が堂々の名急登 第1位になっていました。
土合口から谷川岳(トマの耳)に向かって延びる、西黒沢とマチガ沢に挟まれた尾根で、一気に標高差1,000m以上を突き上げます。
(なぜここが他の「名急登」を圧倒して第1位になったのかは解りませんが…)

第2位は、、、
そこから先はこの本を買って読んでみてください。


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