紅葉と冬芽が楽しい季節になってきました … 自然観察・WanderVogel ― 2016/09/15
山で見かける変わった種子や果実も楽しい… 自然観察・WanderVogel ― 2016/09/16
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先日行った上越・平標山から仙ノ倉山の標高2,000mmの稜線上で見かけたニッコウキスゲの朔果
昨日も書いたように、これから山は紅葉の季節に入っていきます。
この時期の山歩きは、紅葉の美しさにばかり目を奪われがちですが、冬芽や種子の観察も面白いものです。
写真はニッコウキスゲ(日光黄菅)の果実・乾果(朔果)の様子です。
3室に分かれた子房の中に、いっぱい黒い粒状の種子が入っているのが見えます。
乾果の形状はユリと同じような感じですが、ユリの種子には翼があって、風に乗って遠くに運ばれるのを前提としているのに対し、ニッコウキスゲは写真のように丸い粒状の種子なので、風で振り落とされた種子はその近くにバラまかれるイメージなのでしょうね。
指で弾いてみると確かにパラパラとこぼれ落ちます。
ニッコウキスゲと同じ仲間に、ノカンゾウやヤブカンゾウ、ハマカンゾウなどがあります。花の形もこの乾果の形状も良く似ています。
ただ、ハマカンゾウは名前の通り海岸近くに生えますし、ノカンゾウやヤブカンゾウは低山や里山の湿気の多い草地に生えますので、見られる環境にはそれぞれ違いがあります。
また、ノカンゾウは自家不和合性を持つため、結実した姿を見ることは少ない、と言われていますし、ヤブカンゾウの方はもともと三倍体なので結実しないようです。
興味を持たなければただの「枯れた実」で、振り返ることも無く通り過ぎてしまいますが、ちょっと見方を変えるとそこには結構面白いストーリーが隠されているものですよねぇ。
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先日行った上越・平標山から仙ノ倉山の標高2,000mmの稜線上で見かけたニッコウキスゲの朔果
昨日も書いたように、これから山は紅葉の季節に入っていきます。
この時期の山歩きは、紅葉の美しさにばかり目を奪われがちですが、冬芽や種子の観察も面白いものです。
写真はニッコウキスゲ(日光黄菅)の果実・乾果(朔果)の様子です。
3室に分かれた子房の中に、いっぱい黒い粒状の種子が入っているのが見えます。
乾果の形状はユリと同じような感じですが、ユリの種子には翼があって、風に乗って遠くに運ばれるのを前提としているのに対し、ニッコウキスゲは写真のように丸い粒状の種子なので、風で振り落とされた種子はその近くにバラまかれるイメージなのでしょうね。
指で弾いてみると確かにパラパラとこぼれ落ちます。
ニッコウキスゲと同じ仲間に、ノカンゾウやヤブカンゾウ、ハマカンゾウなどがあります。花の形もこの乾果の形状も良く似ています。
ただ、ハマカンゾウは名前の通り海岸近くに生えますし、ノカンゾウやヤブカンゾウは低山や里山の湿気の多い草地に生えますので、見られる環境にはそれぞれ違いがあります。
また、ノカンゾウは自家不和合性を持つため、結実した姿を見ることは少ない、と言われていますし、ヤブカンゾウの方はもともと三倍体なので結実しないようです。
興味を持たなければただの「枯れた実」で、振り返ることも無く通り過ぎてしまいますが、ちょっと見方を変えるとそこには結構面白いストーリーが隠されているものですよねぇ。
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風にサラサラ揺れるマルバアオダモの種子… 自然観察・WanderVogel ― 2016/09/17
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先日行って来た、丹沢のやどりき水源林内の寄沢の河原で見かけたマルバアオダモの木
モクセイ科トネリコ属、落葉する雌雄異株の木です。ということはこれは雌の木ということになります。
葉は秋になるときれいに黄葉します。
この時期、枝先にはたくさんの種子(翼果)が垂れ下がっています。
薄いピンク色をした翼がサラサラと風に揺れて沢の対岸からでもよく目立ちます。
種子を覆うように長く伸びた薄い翼が、沢の風を受けて遠くに飛ぶ羽根の役割をするのでしょうね。
あるいは、沢に落ちても翼が浮力を持って、水の流れに乗って下流までうまく流れていくのでしょう。
マルバアオダモ、名前にマルバ(丸葉)と付いていても葉っぱ自体が丸いということではなく、鋸歯のあるアオダモの葉と比べてこちらは鋸歯がほとんど無くて、ほぼ全縁に近いのでそう呼ばれるそうです。
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先日行って来た、丹沢のやどりき水源林内の寄沢の河原で見かけたマルバアオダモの木
モクセイ科トネリコ属、落葉する雌雄異株の木です。ということはこれは雌の木ということになります。
葉は秋になるときれいに黄葉します。
この時期、枝先にはたくさんの種子(翼果)が垂れ下がっています。
薄いピンク色をした翼がサラサラと風に揺れて沢の対岸からでもよく目立ちます。
種子を覆うように長く伸びた薄い翼が、沢の風を受けて遠くに飛ぶ羽根の役割をするのでしょうね。
あるいは、沢に落ちても翼が浮力を持って、水の流れに乗って下流までうまく流れていくのでしょう。
マルバアオダモ、名前にマルバ(丸葉)と付いていても葉っぱ自体が丸いということではなく、鋸歯のあるアオダモの葉と比べてこちらは鋸歯がほとんど無くて、ほぼ全縁に近いのでそう呼ばれるそうです。
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関東ではわりと珍しいかな・赤花のゲンノショウコ… 自然観察・WanderVogel ― 2016/09/18
横浜のmont-bellフェアに行ってきました … 山登り・WanderVogel ― 2016/09/19
ツリフネソウの花に入るトラマルハナバチ … 自然観察・WanderVogel ― 2016/09/20
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土曜日に行った箱根の山・ツリフネソウが満開でした。
満開のツリフネソウの花の間で忙しそうに働くトラマルハナバチの姿が可愛らしかった。
マルハナバチの中では割りと小柄なトラマルハナバチですが、ツリフネソウの花の大きさにピッタリはまります。
小柄な身体を花の奥深くまでねじ込んで、その長い口を使って、渦巻き状になった奥深くの密壷から蜜を集めていきます。
ほかの蜂や虫たちにはとても出来ない芸当です。
ですので、もっぱらツリフネソウの受粉を担当する虫はトラマルハナバチだけということになります。
蜜を集めるついでに身体(背中)に花粉をたくさん付けさせられて、他の花へと運ばされます。
ツリフネソウにとっては無くてはならない、ありがた〜い蜂なのです。
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土曜日に行った箱根の山・ツリフネソウが満開でした。
満開のツリフネソウの花の間で忙しそうに働くトラマルハナバチの姿が可愛らしかった。
マルハナバチの中では割りと小柄なトラマルハナバチですが、ツリフネソウの花の大きさにピッタリはまります。
小柄な身体を花の奥深くまでねじ込んで、その長い口を使って、渦巻き状になった奥深くの密壷から蜜を集めていきます。
ほかの蜂や虫たちにはとても出来ない芸当です。
ですので、もっぱらツリフネソウの受粉を担当する虫はトラマルハナバチだけということになります。
蜜を集めるついでに身体(背中)に花粉をたくさん付けさせられて、他の花へと運ばされます。
ツリフネソウにとっては無くてはならない、ありがた〜い蜂なのです。
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明日は箱根で森林探訪です … 森林インストラクター・Volunteer ― 2016/09/21
雨の降り続く中での森林探訪になりました … 森林インストラクター・Volunteer ― 2016/09/22
来月は丹沢・大山での森林探訪です … 自然観察・WanderVogel ― 2016/09/23
国立の遊歩道で見かけたミゾソバの花 … 自然観察・WanderVogel ― 2016/09/25
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今日は用事があって国立まで行ってきました。
遊歩道を歩いていると、植込みにヤブカラシに混じってミゾソバの可愛らしい花が咲いていました。というか、写真ではまだ蕾みの状態ですね。
タデ科イヌタデ属の植物で、葉の形からウシノヒタイという別名を持っています。
一見、ママコノシリヌグイかな?と思って、近寄って茎を触ってみたのですが、細かい棘はさほど痛くなくミゾソバということが解りました。
茎に付いている下向きの刺でツル性のヤブカラシに絡み付いて、上手い具合に共生しながら勢力拡大を図っています。
ミゾソバ(溝蕎麦)と同じような花を咲かせる仲間には、ママコノシリヌグイ(継子の尻拭)や、アキノウナギツカミ(秋の鰻攫み)なんて言う変わった名前を持つものがあります。
植物の和名の中には、ホントにどんな気持ちで命名したのか、不可思議で妙ちくりんな名前を持つものがたくさんあります。
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今日は用事があって国立まで行ってきました。
遊歩道を歩いていると、植込みにヤブカラシに混じってミゾソバの可愛らしい花が咲いていました。というか、写真ではまだ蕾みの状態ですね。
タデ科イヌタデ属の植物で、葉の形からウシノヒタイという別名を持っています。
一見、ママコノシリヌグイかな?と思って、近寄って茎を触ってみたのですが、細かい棘はさほど痛くなくミゾソバということが解りました。
茎に付いている下向きの刺でツル性のヤブカラシに絡み付いて、上手い具合に共生しながら勢力拡大を図っています。
ミゾソバ(溝蕎麦)と同じような花を咲かせる仲間には、ママコノシリヌグイ(継子の尻拭)や、アキノウナギツカミ(秋の鰻攫み)なんて言う変わった名前を持つものがあります。
植物の和名の中には、ホントにどんな気持ちで命名したのか、不可思議で妙ちくりんな名前を持つものがたくさんあります。
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