山菜採りの合間に見つけたヒメコウゾの花 … 自然観察・WanderVogel2017/04/30

丹沢のヒメコウゾ
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昨日の丹沢山中での山菜採り、陽の当たる林の中で何本ものヒメコウゾ(姫楮)を見かけました。

関東地方の山ではどこでも全般的に良く見られる、クワ科コウゾ属の低中木です。ちょうどこの時期、若い枝の先に若葉とともに雌花が咲いていました。
ヒメコウゾは雌雄同種、雌雄異花の木ですので、先端部には雌花が咲き、少し下には雄花が咲きます。
今ちょうど雌花が一足先に花開き、雄花はまだ固い蕾の状態でした。
とても変わった形状をした特徴のある花(花序)なので、林の中でも良く目立ちます。

秋になると赤い実になり、口に入れると少しザラザラ感を感じますが、ほんのり甘いベリーになります。
同じクワ科のヤマグワと葉の形状が良く似ていますので、花を付けるこの時期や実に成る時期には見分けが簡単ですが、葉っぱだけだとちょっと迷うかも。
(ヒメコウゾの方が葉柄が短くて、ヤマグワの方が少し葉柄が長いという違いはあるが、、、)

メインは山菜採りではありましたが、林の中を歩くと色々な樹木、草花が目に入ってきて、どうしてもそちらの方にも気が行ってしまいます。


ちなみに、紙の原料として知られるコウゾ(楮)は、一般的にはこのヒメコウゾとカジノキの雑種・交配種の「コウゾ」を指します。
でも、古くはこのヒメコウゾで紙を漉いていたと言います。
同じように紙漉きの原料として知られる「ミツマタ(三椏)」や「ガンピ(雁皮)」がともにジンチョウゲ科なのに対し、ヒメコウゾはぜんぜん種類の違うクワ科です。

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