日印国交樹立60周年記念 特別展 … Art・WanderVogel2012/10/29

インド神話の世界展
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昨日、横浜大桟橋近くの「横浜ユーラシア文化館」で開催されている、日印国交樹立60周年記念 特別展を見てきました。

インドは昔も今も「不思議がいっぱい」の国です。
僕も学生時代から通算すると、延べ1年以上の日数をインドで過ごしたことになりますが、行くたびに新しい「不思議」をもらってきます。

街中にたくさんあるヒンドゥー寺院だけでなく、各家庭には必ず祭壇があって様々なヒンドゥーの神様がかざってあります。
長距離バスの運転席にも神様の絵は必ず何枚か貼り付いていますし、街道の主だった箇所には大きな祠が目立つように祀られています。

これはチベット仏教にも通じるものがあり、ネパールやチベット、ラダックなどでも同じような“空気感”があります。
チベット仏教も神様の数の多さでは知られていますが(どちらも根はバラモン教ですから)、それと比べてもヒンドゥー教が数では一番でしょう。
何せ仏陀でさえヒンドゥー教ではビィシュヌ神の生まれ変わりとしていますから。

今回開かれている特別展では、ヒンドゥー教の美術を見るという感覚よりも、インドの日常で神様がどう扱われ信仰されていっているかを教えてくれる展示になっています。
ですから、出展されている作品は現代作品(19世紀末から20世紀初頭の石版画が中心です)が主なもので、神話を題材としたインドの家庭でよく見られる神様の絵で構成されています。


インドの建築に使われているような(エローラやアジャンタの)神様の彫像やミニアチュール(ムガール時代の細密画)、ミティラー画(ガンジス川平原東部の民画)、タペストリーやイカット(タール砂漠周辺やアーマダバードなど)に織られた作品などを期待して行くとかなり拍子抜けしますので、あくまで現代に生き続けている生活の中でのインド神話の紹介という位置づけで楽しめる展示になっています。

インドと横浜との結びつきの深さをあらためて知ることが出来る紹介/展示もあって、そちらもなかなか感じさせるものがありました。

昨年のnepal山行リポート:ネパール ランタンヒマール トレッキングリポート
nagao's Blog :http://blog.goo.ne.jp/hd2s-ngo 

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