元箱根のヒメシャラの林 … 自然観察・WanderVogel2014/07/06

元箱根のヒメシャラ林
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来週行われる林間学校のインストラクター引率の下見で箱根の山を歩いてきました。

前回行った時からすでに1ヶ月経過しているので、山の様子もずいぶん変わっていると思ったからですが、やはりというか案の定、そのとき咲いていた花はひとつも残ってはいなかった。

そのかわりに新しい花が咲き、散った花は替わりにいろいろな色の実を付けていたので、それほど寂しい感じではなくちょっとホッとしました。


神山と駒ヶ岳の間の鞍部から芦ノ湖方面・防ヶ沢に下る斜面にヒメシャラ(ツバキ科ナツツバキ属)の群生があります。
ヒメシャラがまとまって生育するのは珍しく、かつここは群落分布の北限と言われ、神奈川県の天然記念物にも指定されています。
ヒメシャラは神奈川県以南、和歌山県までの本州太平洋岸と、四国、九州に生息する日本特産種のひとつです。

垂直によく伸び、高さ15mにも達する落葉高木です。木肌は赤褐色のごく薄い樹皮に覆われ、森林内では明るくひときわ目立ちます。

温暖帯上部から温帯域の山地に生育し、パイオニア的な性質を持っているので、樹木が倒れたり山火事や土砂崩れなどでギャップが出来ると真っ先に取り付いて生育する樹木です。林の林縁部など、日の当たる場所でよく生育することからも「陽樹」であることが解ります。

一月前は花が盛りでしたが、今日はほぼすべて散ってしまっていました。
写真で地面にたくさん落ちている白いものがヒメシャラの花なのですが、ヤブツバキ同様に花弁、雄しべは基部で合生しくっついているので、花の形のままポトリと落ちてきます。
踏んで歩くのが可哀相なくらいです。

箱根神社の境内には、総数125本のヒメシャラが大変珍しい純林を作っているということなので、次回行く時は足を伸ばしてみよう。

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