自然環境保全センター研究成果報告会 … 丹沢水源林の自然・WanderVogel2015/02/27

開港記念会館・研究成果報告
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今日は2件の打合せを終えた後、横浜/日本大通りでみなとみらい線を降りて、横浜市開港記念会館で行なわれた研究報告会に参加してきました。

これは丹沢/七沢にある自然環境保全センターで行なわれているいくつかの研究に関する成果報告会で、保全センターが主体となって、東京大学や東京農工大学などとの共同研究で行なわれた各ミッションの報告会です。

前回の丹沢シカのセミナー同様に、この報告会も一般向けの研究報告会というよりは、同類の研究者向けか、自然系のインストラクター向けか、はたまたかなりコアな丹沢ファンを対象としたもの、という感じでした。

報告会の内容は、丹沢で行なわれている水源林再生に向けた県の取り組みが今どのような結果となって現れてきているのか、各分野の研究/実験の成果がどういうかたちでまとめられつつあるのか、という 現時点での成果報告あるいは今後の予測がメインテーマでした。


研究報告の内容は三部立てになっていて、1つ目は水源林整備の意義と効果(水源林の整備によって下層植生状態や森林構造がどうかわったか)、2つ目は水源林整備と水や土の流出の関係(水源林の整備で土壌が保全されるか、下流への水や土の流出は変化するか)、最後は水源林整備における森林生態系効果把握調査(水源林の整備によって生きものも豊かになるのかどうか)という3つのミッション(研究)の成果報告がなされました。

これだけの内容を、総論や講評を含めて2時間でやるのですから、休みも無くぶっ通しで次から次へと気持ちの切り替えも無く進んでいきます。
かなり内容の濃い研究成果発表となりました。発表する研究員も大変そうでしたが、聴いているこちらも目が回りました。

でも、内容はかなり解り易くまとめられていて、研究職ではないインストラクターの我々が聴いていても理解出来るように工夫をしていただいていたように感じました。

本来、木を育て森林施業を行ない、水源林を守り育てていく、という行為は数十年、数百年のスパンで考えていくものです。
丹沢でのこういう取り組みもやっと十数年が経ったばかりという感じです。
今日発表のあった研究テーマの本当の意味での結果が出るにはまだまだ長い年月がかかる、ということです。

今夜の成果発表の具体的な内容については、後日 自然環境保全センター HP内でアナウンスがあるようですので、興味のある方はそれを見てみてください。

丹沢、シカの保護管理対策研修会:http://hd2s-ngo.asablo.jp/blog/2015/02/09/

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