山の自然素材を使って作るもの(自然派WS)1 … 手仕事・Workshop2017/06/29

木の実たち
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自然とのかかわり方や日々の生活での自然素材の提案など、単に建築設計という枠に捕われない取組みをここ数年 自分なりに試行錯誤してきた。

建築の設計に関しては、構造体が木造・鉄骨・RCに限らず、出来るだけ自然の要素(光・風・景観)を取り入れた設計、自然素材を活かしたデザインを心掛けてきたつもりでいる。

普段の仕事とは直接関係性は薄いのだが、丹沢の森林保全作業や自然観察会のインストラクター活動を5~6年くらい前から続けてきた。
山や森、そこから採取・生産されるものが、どのように人々の暮らしと関わりを持ってきたのか、をあらためて整理し直している。
並行して、県のヘリテージマネージャー活動では、古建築の保全を通して町づくりの活動にも参加し、古民家の利活用などを通じて昔の人々の生活や暮らしぶりをあらためて見直しているところだが、これはまだ道半ばといったところだ。


国産材の積極的な利活用について最近ではTV・雑誌で時々取り上げられることも多いので、一般の人も山や森林を意識する機会が増えてきていると思うのだが、自然素材の利用や地産地消といっても、実際にはお金を出して「買う」ことが主になってしまい、自分で山に入って、とか、自分の手で作り出す、などという方向にはなかなか結びつかないのが現実だろう。

いきなり、神奈川県の県産木材を使って家を造ろう!と宣伝をしてみせても、一般の人にはこれはなんともハードルが高過ぎるし、簡単にはイメージが湧かないだろう。また、国産材・県産材のスギやヒノキの製材された大きな木材を見せて「さあ、使ってみてください」とショールームでアピールしても、どうしていいのかわからないというのが正直なところではないか。


野山を歩いて自然の木の実や草の実を摘んで食べた経験を持つ人というのも、ある年代を境にぐっと少なくなってきている。
季節ごとに山に入って山菜狩りやキノコ狩りをし、採って来たものを自ら調理し食する、といったことなどは、都市部に暮らす人たちにとっては馴染み薄いものになってしまった。
木材にしても同様、製品としてのスギやヒノキは知っていても、山の中でどのように育っているのかをイメージすることはなかなか出来ないというのが普通だろう。

実際に山や森の中を歩いて廻り、まわりの景色を自分の目で観察し、聴こえてくる水の音、風の音、鳥の声に耳を傾け、そこにどんな木々や植物が生えているのか、どんな動物が棲んでいるのか、その植物や動物、自然が人の暮らしとどうか関わっているのか、など具体的な体験をすることで、日常の生活と自然との関係を見直すきっかけが産まれてくるのではないか、と考えている。

毎日の生活が忙しくてそれどころではない、ということも一方ではあるのだろうが、逆にちょっとしたきっかけを作ってあげれば、自然と日常生活との間の溝を取り払うことは割りと簡単に出来るのではないかと思っている。
自然観察会や森林探訪といった野外イベントの参加者を一般から募ってみると、丹沢や箱根などちょっと距離があって遠い場所にも関わらず、毎回けっこうな参加者がいることを考えると、何かしらちょっとしたきっかけと触れ合う機会さえあれば、みんな興味があることは確かなのだろうなぁ、と感じている。


実際に山に分け入ると、足元にはさまざまな(写真のような)自然素材が転がっている。
いや、あえて遠くにある山に行かずとも、街なかの公園の中でも、面白い自然素材は転がっているものだ。いや、かえって都市公園に植えられている樹木の方が、外国産の変わったものなどがあって、日本の山では入手出来ないものが見つかったりするので ある意味、面白いのかもしれない。

採取にあたっては、その地域で特別に保護されているもの(岩石などを含む)を持ち帰る行為や、植物を掘り出す行為、生きている樹木を傷つける行為、などは言うまでもなく完全にNGで、犯罪行為にあたる可能性もあるが、落ちている木の実や落ち葉の数枚程度であれば、持ち帰っても大きな問題はないと僕は理解している。
厳密に言えば、それさえもNGと言う人もいるのだろうが、要は節度を持って常識の範囲内で行なう、ということなのだろうと僕は思う。

そうやって拾い集めた「自然の落とし物」を使って、自分なりのアート作品を制作してみる、というのも自然を身近に引き寄せる一歩なのだと思う今日この頃・・・。

2 につづく:自然素材で作るもの、を実践的に学ぶWSをやってみよう。

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