ハエドクソウの葉に留まるベニボタル … 自然観察・WanderVogel2017/07/08

ベニボタル
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先日、近くの自然公園で見かけたベニボタル(雌)の仲間、かなり目立ってました。

留まっているのはハエドクソウの葉っぱの上。
昔、汲み取り式のトイレに入れて、ハエ(ウジ)除けに使っていたあのハエドクソウ(蝿毒草)だ。

ベニボタル(ベニボタル科)は、ホタルと言う名が付いているものの、発光することは無い。
同じような形態・姿かたちをした甲虫も多くいて、同定が難しいと言われている。
中にはぜんぜん違う科なのに、これに「擬態」している甲虫(アカハネムシ、ニホンベニコメツキ etc)がいるので余計にややこしい。

ベニボタルの仲間は日中に行動する甲虫なので、いくら森の中とは言えこんなに目立った色をしていたら、すぐに野鳥などに見つかって食べられてしまうのではないか、と余計なことを思うのですが、本人はそうでもないようだ。
ベニボタルの仲間は、体内に「毒」を溜め込んでいるので、このハデな色も警戒色としての役目を持たせた自然の生み出した「補食されないための作戦」なのだ。

で、先ほどの「擬態」と言う話しに結びつくことになる。

彼らは毒を持ったベニボタルの姿にうまく「擬態」することで、敵から自分の身を守っている。
しかも、毒を溜め込む努力をしているベニボタル本人よりも、かなりローコストに都合良く「保険」を掛けていることになる。
ベニボタルの上前を撥ねる、なかなか頭の良いやつらだ。

樹皮や花、枯葉、枯れ枝、岩や地面などに擬態(カムフラージュ)する動物・鳥・昆虫類は多いのだが、毒のある仲間の姿そのままに擬態するというアイディアも、なかなか頭の良いやり方だ。けっこうそういう「擬態」を身に付けている昆虫は多い。

自然界というものは摩訶不思議なもので、とっても奥が深い!

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