地域資源・荒れ地のカヤ 他 … 季刊地域・WanderVogel2014/10/14

季刊地域19
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年に4回発行の季刊「地域」面白そうな特集を組んでいる時にときどきネットで購入する。
一般書店では取り扱っていない書籍だけに、ネット注文するしかないのであるが。

現代農業の季刊なのだが、農業以外での話題・特集が結構時節の的を得ていておもしろい。
今回は茅葺き屋根の材料として欠かせない「カヤ」の特集ということで、取り寄せてみました。
特集2の「木は切ってもカネにならない」は本当か?というのも大いに気になる話題です。

茅葺き屋根の材料や構造などについては、建築設計を本職としていれば多少のことは解っているつもりでも、カヤ(ススキやヨシ/アシ、コガヤ、カルカヤなど)の現状や生産現場がどうなっているのかは意外と解っていないものです。
特に最近の事情などは伝わってくることも少ない。


関東地方の茅葺き屋根のカヤ(ススキではなくヨシ/アシなのだが)の供給ではとても大切な生産地であった石巻の北上川沿いのヨシ原が、東日本大震災の大津波によって多くが壊滅しているという話題は、一部では危機感を持って知られている。

調査では、水が引いた後も周辺の地盤沈下の影響により、北上川河口流域のヨシ原の7割近くが川の中に沈んでしまったといいます。

かつては、北上川一帯に広がるかやぶきの材料となる葦原(ヨシワラ)は、この辺りに海水が入り込むために、海水と真水が入れ混じる汽水域の微妙な塩分の混ざり具合により、ヨシは硬く育ち、他の産地にはない品質の良さで知られていました。

今回の特集では北上川河口のことは触れられていませんが、もう一つの関東有数のカヤの供給元である栃木県南部「渡良瀬遊水池」のヨシ原については少し記事になっていました。


一昔前まではどの地域でも自前のカヤの供給地(茅場)をそれぞれが抱え、しっかりと管理をして地域で使用するカヤの供給を賄っていたのですが、今はそうはいきませんよね。


また、netなどで気になっていたストローベイルハウスの第一人者、ホルツヒューター氏の特集も気になるところです。

などなど、気になる話題がたくさんあります。

前回の季刊地域/NO.15:http://hd2s-ngo.asablo.jp/blog/2013/10/09/

横浜本牧三渓園/秋のイベント … 三渓園・WanderVogel2014/10/15

秋の三渓園イベント
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秋の三渓園のイベントは3つ+ボランティアによるイベントが行なわれます。

菊花展が10月26日(日)から11月23日(日・祝)まで行なわれます。
また、紅葉の古建築公開は重要文化財の「聴秋閣」と「春草盧」の二つが公開されます。
三渓記念館では12月15日までフォトコンテスト入賞作品展が合わせて開かれています。

11月24日(月・祝)にはボランティアによる有志による、秋の“一日庵(いちじつあん)” 茶会が白雲邸で開かれます。

11月29(土)、12/10(水)には午前・午後の2回、ボランティアによる秋の自然観察会も開かれます。


目玉は何といっても「聴秋閣」と「春草盧」の二つの建物の公開ですね。

「聴秋閣」は江戸時代初めに建てられた建物で、京都二条城に建てられたと伝えられている由緒ある建物で、そののちに徳川家光が乳母の春日局に払い渡し、実家である稲葉家江戸屋敷(現在の青山あたり)に移築されたものがここに移されたという由来を持つ建物です。
三つの異なる形態の屋根を組み合わせた斬新なデザインが目を惹きます。内部の造作もすこぶる凝った造りになっていて、デザイン性の高さを感じさせます。


「春草盧」は移築されてから一部増築されているとはいえ、元の江戸時代の意匠はそのままに残されています。三畳台目の小さな空間に、異なった意匠の九つの窓を持ち、織田信長の弟・有楽(うらく)の作とも伝えられている変わった茶室です。
侘びた風情とモダンで斬新なデザインが際立つ、小さいながらも圧倒される茶室建築が残されています。


11月も後半に入ると三渓園内の木々も一気に紅葉・黄葉が進みます。
古建築と紅葉の織りなす景色はまさに古き良き「日本の秋」を満喫させてくれますよ。
近くの方はぜひ見に行ってみてください。素晴らしさは保証します。

去年の紅葉:http://hd2s-ngo.asablo.jp/blog/2013/12/02/

庭に迷い込んだオオスズメバチの女王蜂 … 自然観察・WanderVogel2014/10/17

オオスズメバチの女王蜂
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庭に植えてある南天の木を切っていたところ、ブーンというやけに大きな羽音が聴こえた。

パッと頭上を見ると、ちょうど手に持って切っていた南天の枝に、体長 4~5cmはあるオオスズメバチの女王蜂(本当にデカイ!)がホバリングしているではないか。


朝のニュースで小学校の自然観察会で、生徒が次々にスズメバチに刺されて救急車で搬送されたというのを見たばかりだったので、余計に恐ろしくて腰が抜けた。
(写真は後ろ姿ですが、正面を向くと顔が恐ろしいので、とても写真どころではないですよ)


この時期は、ススメバチの働き蜂はだいたいみな死んでしまっていますが、大きな女王蜂は、来年また子供を産み育てるために落ち葉の下などにもぐって越冬します。

ですから、彼女は越冬の出来る場所を探して、うろついていたのだと思います。そして、来年になって、庭のどこかの土中に大きな蜂の巣を作ろうと考えていたのかもしれません。

近づくと顎をカチカチ鳴らして威嚇してきます。顔も体もとても大きいので、怖いです。ビビります。


しかし、放っておく事も出来ません。庭で越冬などされたら余計に怖いですから。

一匹での単独行動なのは解っていますので、距離を取ってハチキラーのスプレーで何とか退治をすることが出来ました。

冷や汗をかきました。怖かったです。


山に入る時にはファーストエイドキットともに、いつもポイズンリムーバーを持ち歩いていますが、山ではなく平地でそれを使うことになったら笑い者です。

神奈川 鳥獣被害対策研修会2 … 自然観察・WanderVogel2014/10/18

鳥獣被害対策研修会2
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先日夕方、2回目の神奈川県主催 鳥獣被害対策研修会に参加してきた。

前回は三浦半島の山上に借りている畑の被害との関連で、アライグマやタイワンリスの生態・捕獲方法などのレクチャーを受けてきたが、今回はテーマは(丹沢山塊の森林被害でも一番多い)ニホンジカの生態・被害の現状についてです。

丹沢の山に登っていると、どの山域を歩いてもシカと出会う。今やニホンジカはそれくらいポピュラーな動物になってしまいました。
でもその割に、ニホンジカに対してちゃんとした知識を持っていないことにあらためて気付かされた。

シカは日々何を食べているのか? シカは何が大好物なのか? ということも、何となく知っているようで、あらためて「では、何?」と聞かれると明確に回答出来ないものです。


春~夏の間は林床に生えているいわゆる下草が主食なのだ、と僕も思っていたのだが、意外に人が人為的に植えた土砂流出防止用の緑化工(根張りがよくて、環境適応にすぐれた、丈夫な草:いわゆる牧草)が好みで、これを主として食べているという報告はけっこう目からウロコでした。
確かに、食べ易いように美味しく品種改良された「牧草」は、ウシやヒツジだけでなくシカにもごちそうだろうからな。

また、秋から冬は大量に生えている冬でも緑々したササが主食のようで、ほとんどこの時期はササを主体に、ドングリや木の皮なども食べています。お腹が減ると忌避性植物でさえも食べると言いますから、そうなると植物も安心出来ませんね。

意外だったのは、秋にたくさん落葉する葉っぱもシカにとって好物なのだそうです。

「落ち葉」なんてバサバサしていてそんなに美味しい食べ物という感じがしないのだが、それは人間が思うことで、シカにとっては上から勝手に降ってくる大量の落ち葉は、それこそ超ラッキーな天からの贈り物で、労せず食べ物にありつける夢のようなご馳走に見えるのでしょう。これも意外な話しでした。

(まぁ、好物なのか仕方なく食べているのかはシカ本人でないと本当のところは解らないが、、、)


また、シカはどういうわけか知らないけど、「キノコ」も大好物のようです。
しかもどこのどの木にどんなキノコが毎年生えるのかを、ちゃんと覚えて把握しているというのです。
え~っ、本当かなぁ?とにわかに信じられない気もしますが、、研究者がちゃんと調査してそう言うのですから、根拠はあるのでしょう。

ですから、そのキノコの出る時期に合わせて、キノコの生える場所に向かってピンポイントに一直線に向かう、という話を聞いて、またまた驚きでした。

ということは、毒キノコと食べられるキノコを区別している? それともシカはキノコの毒にはあたらない?

知らないことがまだまだたくさんありますねぇ。


聞いてみると、やつらはそれこそ口に入るものは(石以外)何でもかんでも食べてしまう、ということなんですね!!

う〜ん、ニホンジカ 恐るべし

前回の研修会の様子:http://hd2s-ngo.asablo.jp/blog/2014/09/30/

ハッとさせられる鮮やか色のクサギの実 … 自然観察・WanderVogel2014/10/19

クサギの実
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ふだんは高木であるクサギの花や実を間近に見るチャンスなどそうそう無いのだが、斜路につけた散策路が幸いして、ちょうど目の高さになっていた鮮やか色のクサギの実。


快晴の土曜日、真鶴半島の魚付き保安林で自然観察会が行なわれた。

真鶴半島あるいは伊豆半島の海岸線で「海の幸」が多い理由には、海岸線ギリギリまでせり出した緑多い岩壁が続いていることが挙げられます。
これがいわゆる魚付き保安林とよばれる「海と森との密接な関係」です。

また、岸からいきなり深くなる海岸の地形にも関係しています。箱根火山や真鶴周辺にもあったと言われる火山の噴火によって、噴出された大量の溶岩を中心とした岩礁地帯が続いています。それらが多種多様の魚介類を育てるのに最適な環境を作り上げたのでしょう。

真鶴半島は江戸時代始めから小田原藩の継続した植林事業によって、深い林を作り、維持してきた歴史があります。
明治に入ってからもこの深い林は「御林」と呼ばれ「魚付き保安林」として継続的に保護・管理されてきたことも、今なお自然が残る大きな要因になっていると思います。


また、江戸時代から真鶴半島で産出される「小松石(安山岩)」は質の良さで有名で、各所に小松石の石切り場があったといいます。
その石切り場も加工場も、今ではすっぽりと鬱蒼とした森の中に埋もれてしまっています。


真鶴半島の植生は大きく二つに分かれます。
半島頂部を中心に原生林のような様相のいわゆる「魚付き保安林」と、海岸線沿いに広がる「海岸の植物」に分かれます。海岸の植物には遠くの島や陸地から流れ着いて定着した、珍しい植物なども含まれます。

魚付き保安林の中には、小田原藩の植林初期・300年以上前に植えられたクロマツやクスノキなどの巨木を見ることができます。
また、ここの「御林」の特徴は林床が豊かなことです。
丹沢山塊では山は深いのですが、シカによる被害で林床の下草や幼木がほとんど見られないところが数多くありますが、ここはそのどちらも豊かです。


写真は、斜面に付けられた遊歩道沿いのクサギの鮮やかな色をした実(紅い部分はガクで、空色の球が実)です。

クサギは漢字で「臭木」と書きますが、その名の通りに葉に独特の匂いを持っています。葉を揉んで鼻に近づけるとかなり強い臭気を感じます。


この「臭気」は面白いことに、匂いを嗅ぐ人の年代によって「何の匂いに似ているか?」が分かれます。

僕にはビタミン剤の錠剤の表面の匂い、に感じました。(ちょっと分かりにくいかな…)

よこはま国際フェスト+横浜オクトーバーフェスト … 秋のイベント・WanderVogel2014/10/20

よこはま国際フェスト・オクトーバーフェスト
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昨日は横浜みなとみらい・象の鼻パークで行なわれた「よこはま国際フェスタ(10/18〜19開催)」に行ってきました。

象の鼻とは、明治時代に作られた象の鼻のようにカーブを描いて湾内に延びる「防波堤・桟橋」のことです。よこはま大桟橋の手前・脇に位置しています。
昨日は快晴、海からの風も穏やかで最高のイベント日和でした。昨年は暴風雨で、イベントそのものが中止でしたから…

日頃ボランティア活動している「三渓園」のブースで行なった「瓦の拓本」づくりイベントのお手伝いでの参加でした。
瓦の拓本は三渓園内で行なうイベントでも時々おこなう催し物で、僕も手慣れています。


参加団体は、国際交流・国際協力などを主体とするODA関係、NGO団体、赤十字団体、海外(青年・シニア・OB)協力隊、国連関係の各団体などで、普段の国際貢献活動などを広く知ってもらうために一堂に集まり開かれるイベントです。

ですので、集まる人々も各国に及んでいます。一日見ていると、出展する方もこられる方も、日本人と外国人との比率は半々くらいの感じです。


様々ある参加団体の中で、三渓園はいささか異質な存在と言えます。
来場者からも「何で三渓園がブースを構えて出展しているの?」という質問をなんどか受けます。たしかに説明しないと、みなさん「何で?」と感じるのしょうね。

僕もボランティアで古民家の解説等のガイドをしていると、海外からの見学者の多さに驚かされています。
実際に横浜は外国からの旅行者が多く、たとえば大桟橋に大型客船が着くとたくさんの方が一気に港から上陸してきます。

また、みなとみらい地区には大型のコンベンションホールがありますし、ホテルも集中しています。国際的な会議・エキシビションなども年間を通して数多く開催されますので、その関係の賓客・来場者も各国から訪れます。


じつは関東圏には意外に、「三渓園」のように多種多様な日本建築(ここには重要文化財建築が10棟もあります)と日本庭園がしっかりと、かつコンパクトに残されているところはそうはないのです。
本物の日本文化を海外の方に短時間で知ってもらう場所として、三渓園は稀有な存在といえるでしょう。

というわけで、日本国内だけでなく広く多くの国の方々へのPRを兼ねての毎年の参加ということのようです。


今年はイベントとして、旧東明寺三重塔(重要文化財)の瓦(丸瓦と平瓦)を使った拓本づくりを行ないました。
ちなみに昨年は、木版スタンプを使うコースターづくりを行なう予定でしたが、あいにく朝から豪雨でイベントそのものが中止になり残念でした。


イベントは盛況のうちに夕方4時過ぎに終了。そのあとに隣の赤れんが倉庫で開催されている「横浜オクトーバーフェスト」に繰り出し、大きなジョッキで乾杯です。

こちらも大変な人出で、大いに賑わっていました。

秋の味覚・シイの実 … 自然観察・WanderVogel2014/10/21

シイの実
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家の近くに街路樹として、スダジイの木が植えられています。

この時期、スダジイの木にはたくさんの実が成ります。いわゆる「シイの実」です。

シイの実は同じ仲間のマテバシイ同様に、生でも食べられるドングリです。
しかも、なかなか美味しい!

厳密にはスダジイはブナ科(クリ亜科)シイ属で、マテバシイはブナ科(クリ亜科)マテバシイ属と分類上多少違いはありますが、どちらも他のドングリに比べてタンニンが少なく甘みがあって食べやすい。
一般的にはフライパンで煎って食べるのですが、生でも美味しく食べられます。
(といってもやはり生での食べ過ぎには注意、ですが…)


縄文時代には主食になったというほど重要でポピュラーな食べ物だったようですが、今はビールのアテとして威力を発揮しています。(僕にはね)

ススキとセイタカアワダチソウの戦い … 自然観察・WanderVogel2014/10/22

セイタカアワダチソウとススキ
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一時期、野原や草原を破竹の勢いで侵略していた外来種のセイタカアワダチソウ(要注意外来生物・日本の侵略的外来種ワースト100に指定されている)ですが、時が経つにつれ「そういえば、最近あまり見ないなぁ」という印象をもつ “あまり見ない雑草” になりつつあります。

セイタカアワダチソウという名前の由来は、アキノキリンソウの別名であるアワダチソウ(泡立ち草)に良く似ていて、背が高いことから名付けられたといいます。


写真は、このあたりでもまだ普通に見られるススキの間に点在する、セイタカアワダチソウです。

少し前まではニホンの自生種・ススキが駆逐され、背の高いセイタカアワダチソウ(北米原産の外来種)の黄色い花一色の原っぱになってしまっていましたが、最近またススキの勢いが盛り返しています。


外来生物の浸入によって、抵抗力の低い日本の自生種が浸食・駆逐されてしまう、という現象は樹木や草本だけに限らず、昆虫でも動物でも淡水魚でもあり得ることで、実際にあちらこちらで(僕たちの目に入らないところで)熾烈な戦いが日々繰り広げられています。


セイタカアワダチソウが一時期日本中の原っぱに一気に蔓延した大きな要因は、この植物の持つ勢力拡大戦略のある仕組みにあります。

もともとこの植物はあまり滋養のない痩せた土地でも陽の当たらないところでも繁殖できる生命力の強い植物です。それが比較的肥沃な日本の土壌に侵入してきたのですから、当然爆発的に増えていくことになります。

さらにこの植物、その根から周囲の植物の成長を抑制する特殊な物質を出し、他の植物の動きを止めながら、自分の勢力拡大を図るという恐ろしい技を持っています。

このように他の植物の生長を防いだり、動物や微生物が寄り付かないような物質を出す効果を「アレロパシー」というのだそうですが、ソバやヨモギ、ヒガンバナ、アスパラガスなどもそういった能力を有しているといいます。

セイタカアワダチソウはそういった技を使い、主にススキの原や湿原などに侵入しては他の植物を駆逐してその勢力を伸ばしてきたのですが、日本に帰化して数十年経つと自分自身が日本化してきたのか、自分の出す毒素に自分が抵抗出来なくなり、自滅していく状況になっているのだそうです。

そこへ、元の主であるススキが耐性を付け勢力の巻き返しを図ってきました。今ではススキの勢いの方が盛り返してきていて、以前とは逆にセイタカアワダチソウを駆逐し始めています。


勢力が逆転していく要因には、土の栄養分を作り出していたモグラやネズミがいなくなり、セイタカアワダチソウの根が吸収する深さの栄養分が極端に少なくなっているのも原因と言われていますが、いずれにせよ植物同士の勢力拡大の仕組みと攻防の様子は神秘的で、とても興味深いものがありますね。



ところが、最近のニュース(日経新聞10/21)を聴くと、そういうところばかりではないみたいです。

東日本大震災・原発事故から3年半以上がたっても住民が避難したままの福島県内、東京電力福島第1原発周辺や、避難区域に指定されている福島県富岡町のJR常磐線の富岡駅周辺などでは、今年も黄色いセイタカアワダチソウがうっそうと生い茂っている、と報じられています。

第1原発西側の農地や富岡駅付近の線路沿いなどでは、あれ以来まったく手入れがなされていないので、新たにセイタカアワダチソウの天下となっているようです。

南魚沼・塩沢のコシヒカリと地酒 … 食・WanderVogel2014/10/23

コシヒカリと地酒
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今日は特別に時間を作って、今年も南魚沼・塩沢の民宿/農家で作られたお米を、友人と二人で受け取りに行ってきました。

友人の数十年来の付き合いのある民宿で作っているお米(コシヒカリ)をわざわざ分けてもらっています。

往復450kmもの距離を往復するのですから、時間もガソリン代も高速代もうんと掛かりますが、東京や横浜で買う「魚沼産コシヒカリ」とはなぜか味が違います。

精米をしてもらい、40kg分を買ってきましたが、ご飯好きなので、結構すぐに無くなってしまいます。

新米の季節ならではの「贅沢」です。


ついでに、小千谷にある高の井酒造の造った「いおの」というお酒(四合瓶)と塩沢の青木酒造の造る銘酒「鶴齢」で造った梅酒を1本ずつ買ってきました。

群馬県法師温泉「長寿館」 … 温泉・WanderVogel2014/10/24

法師温泉・長寿館
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同じ新潟といっても、信濃川沿いの津南や十日町市に出張に行く時は、温泉は松之山や十日町市川西の温泉ということになるが、昨日行った南魚沼・塩沢ではやはり近くの大沢温泉に入りたい、、

ところではあるが、、せっかくの紅葉のシーズンなので、帰路は関越トンネルではなく苗場の三国峠を越えながら盛りをむかえた紅葉を見つつ、群馬の秘湯 法師温泉「長寿館」で一湯しよう、ということになった。

お米を受取り、茶飲み話をして、まずは近くにある へぎそばの名店「田畑屋」さんに向かう。
へぎそばは1人前の量が普通よりも多いので、2人で3人前を頼むといつも「大丈夫ですか?」と店員に聞き返されるが、「へぎそば好きですから、大丈夫なんです!」
もちろん、ペロリと完食です!

信濃川沿いでは土市の「由屋」、十日町市川西の「小嶋屋総本店」、あるいは小千谷まで足を延ばすか、という感じだろうけど、魚野川沿いの越後湯沢から小出までの間では、田畑屋さんのへぎそばが一番うまいなぁ。


と、まあ、へぎそばの話は次回じっくりとするとして、話は(写真にもある)温泉である。

有名なので知っている方も多いと思うが、みなかみ町の法師温泉に宿は1軒しかない。
「長寿館」という古くからある温泉宿で、開湯は1,200年前と言われているそうですから、かなり古くから知られた名湯です。1軒宿の「長寿館」は今年で創業140年ということでした。

与謝野鉄幹、与謝野晶子、若山牧水、川端康成などをはじめとして、多くの文人が訪れたことでも知られていて、館内に古い写真が貼ってあります。
写真を見るとみな、駕篭に乗ってやってきたようです。時代が偲ばれます。


泉質(硫酸塩泉)の良さもさることながら、ここの温泉を有名しているのはやはり、屋内浴槽では珍しい「混浴温泉」でしょう。

露天混浴風呂というのは、けっこうまだあちこちに残っていると思うが、屋内ではすっかり珍しくなりました。

平成12年に男女別の脱衣場が新設されましたが、それまでは浴槽脇に作り付けられた棚が脱衣棚でしたので、けっこう開けっ広げな脱衣・入浴シーンが繰り広げられていた。
おおらかな時代だったですよ!(ついこの間のことだけど)


浴槽はいくつかに分かれていますが、泉質はこちらと向こうで2つに分かれていて、どちらも下に敷いた砂利の間からポコポコと源泉が湧き出してきています。
源泉温度がまたちょうど良い温度で、湧き出してくるところで43℃くらいと、僕にとっては長湯向きの温度になっている。

日帰り温泉は午後2時までで終わりになります。写真は人のいなくなった2時ギリギリにパッと撮ったもの。

「法師の湯」は浴室の建物が国の有形文化財(明治28年完成)に指定されているほどで、古くからの温泉療養の風情をそのまま残しています。


十日町市川西の温泉:http://hd2s-ngo.asablo.jp/blog/2014/09/24/

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