散歩で見つけたテイカカズラの種子 … 自然観察・WanderVogel2016/11/01

テイカカズラの種子
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雨が止み、キレイな夕焼け空に惹かれて、夕方 平潟湾に浮かぶ野島まで散歩をしてきました。

島の頂上近くの陽当たりの良いところの高木に絡み付いているテイカカズラのツルから長い種子が垂下がっていました。
テイカカズラの花は春先にこのあたりでもよく見られますが、花の直径はせいぜい2~3cmのもので、基部にある筒状の花筒にしても6~7mm程度の小さなものです。
種子はちょっと想像出来ないほど大きく・長くなります。ちいさな花の姿からは、とてもこの大きさの種子に成るとは想像出来ないでしょう。

長いものでは(この写真に写っているように)25cmにもなります。
自然の営みにはまったく感心するやら驚くやらで、見ていて飽きさせません。
もう少しすると全体が茶色くなり、縦に裂けて中から羽毛のような羽根を持った種子がバッと飛び散ります。
種は風に乗って遠くへと運ばれて行きます。

テイカカズラ、花もカワイイし香りも(ジャスミンのような香り)愛らしいので、手に取ってみたくなりますが、キョウチクトウ科ですので毒を持っています。
ツルを切った時に出る樹液に触れると、敏感な人だとかぶれる恐れがあります。

伐採した杉の皮で作ったおにぎりBOX … 自然素材・WanderVogel2016/11/02

杉皮のBOX
先日の日曜日、春に伐採して準備してきた杉の皮で「おにぎりBOX」を作ってみた。

今年春に山に生えていたスギの木(直径30cm程度)を伐採し、皮を剥ぎ、一旦煮て乾かし、ヒゴに加工して、薄く削り直して、と いくつもの工程を経て、やっと編むとところまでこぎつけました。

箱の大きさ的には12cm×13cm×深さ4.5cm程度のものなので、おにぎりを入れるにはちょっと小さいかもしれません。
ツルで作るカゴ編みも手間と時間が掛かりますが、杉皮の場合は皮を剥ぐ(剥がせる)時期が春先に限られていますので、ここまでくるのに長い時間が掛かりました。

自然のものを素材としてこういったものを作るには、いったんしっかり乾燥させておかないと、使っているうちにカビが生えてくることがあるので注意しないといけない、のだそうだ。

杉皮は半年以上乾燥させておいたのですが、木の樹皮の間にある「ヤニ」だけはいつまでも抜けませんねぇ。
スギやヒノキの樹皮を使う場合、それが難点と言えば難点です。

今は杉皮も赤身のある艶っぽいきれいな色をしていますが、乾燥するにつれてだんだんと赤い色が抜けていきます。
表面保護の意味合いも兼ねて、少し乾いてきたら表面に柿渋を塗ってみようかと考えています。

ちなみに、縁をかがっている紐は、カラムシ(苧麻・チョマ)の表皮を裂いて乾かしておいたものを一旦ほどいて、ヒモ状に編んだものを使っています。


今年の春から、(先生に付いてレクチャーを受けながらですが)いろいろな種類のツル性植物のツルを使って実験的にカゴや皿を制作してみました。
ツル性植物の場合は、わりと何でもそれなりに使えることが解りました。
様々な素材を採取してきていくつか作ってみましたが、乾燥などにあまり気を配らなくても、編み上がってしまえばカビることも変形することもありませんでした。

秋から冬にかけては素材の収集にちょうど良い時期に入りますので、来年の制作に向けていろいろな素材を集めてみよう。と、考えているところです。

やどりき水源林で草木染めの勉強会 … 自然素材・森林インストラクター2016/11/03

ヤマノイモのムカゴ
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本日は「文化の日」らしく、丹沢のやどりき水源林で行なわれた草木染めの勉強会に参加してきました。

今日試したのは、水源林のあちこちで多く見られる、(タイ)アザミ、マツカゼソウ、クズ、そしてセイタカアワダチソウを染めの素材に選びました。

ただ今日は、「染め」の作業そのものというよりは、下処理の大切さをまざまざと思い知らされた一日になってしまいました。
草木染めのサンプルを作るために用意した木綿布の糊抜き精錬がうまくいっていなくて、上手く染めることが出来なかったのです。

染めというのは「染め」の段階だけでなく、その前処理がいかに大切かを思い知らされました。
まあ、これも違う意味で良い勉強になったということか、と思い直しています。

写真は、これも水源林で多く見られる「ヤマノイモ」のムカゴです。
今日は草木染めがちょっとうまくいかなかった分、ムカゴ取りに精を出しました。

遅ればせながらダイコンとカブを植えました … 畑仕事・WanderVogel2016/11/05

クサギの実
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朝方、急に入った用事(是正施工の確認)があって、バッティングしてしまった打合せを少しズラして、早朝から検査・確認に出かけました。その足で打合せを1件終らせ、夕方に事務所に戻ってそのまま畑に出て来て、、と、大変忙しい一日となってしまいました。

検査の仕事の方は早朝から作業をしてくれていたようで、なんとかうまく是正施工も進んでいて、まあなんとか「合格」のかたちになりました!
まったく、綱渡りでしたよ。心臓に悪いなぁ。


で、夕方の畑の方は、10月末に下準備(耕運機掛け)も含めて、相変わらず大事な種蒔きが延び延びになってしまっていて、ヤキモキしました。
やっと暗くなる前にダイコンとカブの種を蒔くことが出来ました。

ほんとはもうひと月は早く蒔きたかったのですが、全然時間が取れずにこんな時期になってしまいました。こんな状況では、みんなに笑われてしまいますね。
まだ他にも植えたい冬野菜があるのですが、一度には無理でした。 近いうちにまた時間を作って畑仕事しなきゃ。

畑の脇にクサギがハデな実を付けていました。
クサギの木には、カラスウリやオニドコロ、ヤマノイモといったツル性の植物が絡み付いています。
カラスウリには真っ赤な実、オニドコロやヤマノイモは変わった形の種子(翼果)と美味しそうなムカゴ(ヤマノイモ)を付けていました。

11月、深秋の岳ノ台・紅葉の森林探訪 … 森林インストラクター・Volunteer2016/11/06

シラキの紅葉
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本日は今月(11月)20日(日)に行なわれる、「ヤビツ峠周辺の登山道を歩こう」森林探訪の下見に行ってきました。
NPO法人 かながわ森林インストラクターの会 自然観察部会主催、公益財団法人 かながわトラストみどり財団共催で行なわれる深秋の森林探訪です。

標高のあまり高くない岳ノ台(899m)ですが、それでも徐々に紅葉が始まっていました。
行程はヤビツ峠から岳ノ台、(パラグライダー滑走台)、菩提峠、護摩屋敷の水場と歩き、一旦ヤビツ峠に戻った後、柏木林道(旧木馬道)を蓑毛に下るというコースです。
いつもは割りとハードな行程で行なわれる会の森林探訪ですが、今回はゆっくりめで周囲の紅葉を愛でながら歩きます。


秋の花たちはすでにあらかた終ってしまっていて、目に付くのは可愛いリンドウの花くらいなのですが、目の覚めるような色をした紅葉や黄葉、楽しいかたちを見せてくれる冬芽や果実など見どころは満載です。

写真はシラキの紅葉です。
シラキは明るい緑色の葉から、黄色へと変わり徐々にピンク色〜朱色へとグラデーションで変化していきます。
1本の木でも、その色のグラデーションが楽しめますが、まとまって生えているところなどでは圧巻です!

数ある紅葉の中でも、僕はシラキの紅葉が一番ではないかと思っています。好きな木です。

グミの木に巻き付いたトキリマメの豆 … 自然観察・森林インストラクター2016/11/07

トキリマメ
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来週行なわれる横浜市の小学校自然観察会の下見に行ってきました。

横浜市内の自然公園内で行なわれる観察会ですが、かなり自然の残っている山ですので、花のないこの時期の自然観察でもそれなりにテーマを設定すれば楽しめます。
生徒たちは小学校の4年生ということですから、多少難しい話でも付いてきてくれるかな?
今日の下見は、そのネタ探しという感じでしたが、なかなか面白い題材が転がっていました。

写真のトキリマメの豆の色かたちもインパクトがあって面白いと思います。
ちょうど隣に同じマメ科のヤブマメも豆を付けていましたので、種子散布の違いやなぜこんな色がついているか、など興味を持ってもらえそうな題材があります。

秋の花が少ない分、果実や種子がたくさん見られますので、楽しい話しが出来そうです。

横浜の小学校で草木染めの出張授業 … 自然工作・森林インストラクター2016/11/09

草木染め授業
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横浜市の小学校の授業の一環で、草木染めの指導のお手伝いをしてきました。

森林インストラクター3名で、小学校2年生の2クラスの生徒さんに草木染めの学習に参加してきました。
事前に校庭に生えている樹木の中から好きなものを選んでもらい、生徒自らに葉や枝を集めてもらっていました。

草木染めにはちょっと量が足りないものもありましたが、たりないものは校庭に出て集め直したりして、楽しくみんなで草木染めの実習をすることが出来ました。
時間がギリギリで慌ただしい感じもしましたが、みんな満足できるものが出来たので、子供たちはすごく喜んでいました。

素材は、黒板にも書かれているもの(サクラ、キンモクセイ、ウメ、ビワ、モミジ、イチョウ)のほかに、オリーブの葉やレモンの葉、カキの葉などすごくバラエティーにとんでいて、指導している私たちも一緒になって楽しんだ感じでした。

1時間半くらいの持ち時間で、素材を煮出すところから始まり、ハンカチに模様を付ける作業をして、染色・媒染、水で洗って模様を確かめるところまでやるのですからかなり慌ただしいものでした。
それが2クラス分ですので、こちらも結構ヘトヘトになります。

でも、染め上がったハンカチを広げてみた時の子供たちの輝く目に、こちらも満足感をもらいました。

イタチ川源流で見つけたゲンジボタルの幼虫 … 自然観察・森林インストラクター2016/11/10

ゲンジボタルの幼虫
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一昨日の自然観察会の下見で、珍しいものと出会うことが出来ました。

水中でも石の下などに隠れ棲んでいるので、なかなか姿を見ることが稀な自然の中でのホタルの幼虫です。
エサとなるカワニナを探している時に、何げなく偶然目に飛び込んできました。
ゲンジボタルの幼虫でしょう。大きさも1cm程度あり、ずいぶん大きな幼虫です。

光りながら飛び回るホタルの姿はお馴染みですが、この幼虫の段階でもちゃんと光ります。
なぜこの段階でも光る必要があるのかは僕にも解りませんが、産み落とされた小さい卵の状態ですでに光る技術を身が付いていると言います。


ホタルの一生は1年足らずです。
今年の夏の終わりに産み付けられた卵が孵化し、今この姿になったということです。冬の間は水中の石や落ち葉の影で冬眠しながら春を待ちます。
きっとこのホタルの幼虫も、冬眠前の最後の食事に出てきたのかもしれませんね。

小学校の自然観察本番には、石の下に隠れてしまってもう姿を見かけることも出来ないかもしれません。
来週もう一度出会うことが出来れば、子供たちも歓声を上げることでしょう。

岳ノ台の山頂付近で見かけたピンク色のリンドウの花 … 自然観察・森林インストラクター2016/11/11

ピンクのリンドウ
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日曜日に行った岳ノ台で、見かけた珍しいピンク色のリンドウの花。

丹沢のこの辺りではこの時期たくさんのリンドウの花を見かけますが、ピンク色をした花というのははじめて見ました。
まるで園芸種のような色合いですが、自然の中で見るとなんとも不思議な感じがします。

青や紫色の(普通の?)たくさんのリンドウの花に混じって、2輪だけひっそりと咲いていました。

色以外は普通のリンドウと変わりはないので、色だけ突然変異で抜けてしまった?
自然の野原の中にあると、目立ったハデさもなく、自己主張も強くはないのですが、清楚な感じがなかなか良かったですよ。

旧矢箆原家住宅前のマンサクの冬芽 … 三渓園・Volunteer2016/11/12

マンサクの冬芽
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三渓園でのボランティア活動、旧矢箆原家住宅前のマンサクの木に可愛い冬芽が出来ていました。

今日は快晴で、暖かい日だったこともあって三渓園は多くの人で賑わいました。
横浜からシャトルバスが何本か出ることになったことも、人手に影響しているのでしょう。

秋の花もあらかた終ってしまい、紅葉には少し早いこの時期は、自慢の庭園もちょっと色気に欠けています。
でも木々たちはちゃんと来年の芽吹きの準備に入っています。

写真のマンサクをはじめ、ムラサキシキブ、コブシ、サンシュユ、ヒュウガミズキなどが可愛い冬芽を付けていました。
「冬芽観察」は、この時期ならではの楽しみ方のひとつです。

で、僕はというと、今日は一日、掃除と蜘蛛の巣取りに明け暮れました。

「旧矢箆原家住宅」の前庭と座敷の庭、11/19から内部公開を予定している茅葺き屋根の三渓好みのこじんまりした茶室「草笛庵」をきれいにしてきました。

本当は、旧荘川村から移築してきた重要文化財の「旧矢箆原家住宅」の説明・解説を来場者に提供するのが主な役割なのですが、、掃き清められてよく手入れされた建物の姿を見せるというのも同じように大切なことだと思います。

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