三渓園大池に浮かぶキンクロハジロ(オス) … 自然観察・WanderVogel2014/12/07

三渓園大池のキンクロハジロ
- -
三渓園の大池に他の冬鳥に混じって、海ガモの仲間キンクロハジロが来ています。

もしかすると良く似たスズガモかとも思いましたが、違う角度から見ると頭の後ろの毛がボサボサなのでキンクロハジロで良いと思います。

カモには大きく陸ガモと海ガモの2種に分けられます。キンクロハジロもスズガモもどちらも海ガモの仲間に属します。

陸ガモなのか海ガモなのかの見分け方は、水に浮いている時の姿でおよその見当がつけられます。
陸ガモの仲間は水面に浮いている時にはお尻が水面から持ち上がって見えます。対して海ガモの方はお尻までベタッと水面にくっ付いています。

狩猟鳥(一日5羽まで)ですので、この時期に狩猟の出来る地域の池に浮いていると撃たれてしまう危険がありますが、ここではのんびりと人の近くまで寄ってきます。

カモには、水面に頭を突っ込んで逆立ちしてエサをとるものと、水の中にもぐって(泳いで?)エサをとるものとがありますが、キンクロハジロは潜水採餌カモの仲間です。
自然の状態ですと食事はもっぱら潜水してシジミなど貝類を食べているそうですが、ここでは来園者が池の鯉に与える「お麩」を横取りして食べています。
一緒に集まってきているマガモやカルガモ、オナガガモなどは陸ガモで水面で採餌するカモですから、水面に浮いているエサをとるのが上手です。
キンクロハジロもそのまねをして陸ガモと一緒にエサ取り競争をしていますが、見ているとどうしても遅れをとってしまっているみたいです。

海ガモの仲間は飛びたつ時に水面を助走したのちに飛び上がるので、池ではけっこう騒がしい鳥でもあります。

マガモやカルガモなど陸ガモは水面から直接飛び上がることが出来るのですが、体重の重たいキンクロハジロは助走を付けないと飛び上がれません。海ガモはみな飛行艇US-2のような助走を付けた飛び上がり方をします。


ちなみに、今話題の垂直離着陸可変プロペラ機「オスプレイ」は、もともとは鳥(猛禽類)のミサゴを指します。
ミサゴは空中で獲物を見つけると素早く翼を羽ばたかせて、空中に静止するホバリング飛行を行った後に急降下し、水面近くで脚を伸ばし両足で獲物を捕らえて再び飛翔する、という行動をすることから名付けられたものです。
飛行機の方のオスプレイは「名は体を表す」なかなか良い命名です。

このカモの場合は、目が金色、頭や背、胸、尾、翼の上面が黒、翼に現れる帯が白ということで羽白ガモ、合せてキンクロハジロ、という名前が付きました。
こちらの方は結構単純な命名です。

コメント

コメントをどうぞ

※メールアドレスとURLの入力は必須ではありません。 入力されたメールアドレスは記事に反映されず、ブログの管理者のみが参照できます。

※なお、送られたコメントはブログの管理者が確認するまで公開されません。

名前:
メールアドレス:
URL:
コメント:

トラックバック

このエントリのトラックバックURL: http://hd2s-ngo.asablo.jp/blog/2014/12/07/7512047/tb

※なお、送られたトラックバックはブログの管理者が確認するまで公開されません。

アクセスカウンター